2025年04月19日
COCOSA/おかげさまで8周年
イ草とともに。
八代平野に広がる、イ草畑。
幼いころからそこは遊び場だった。
ずっとなにか作るのが好きだった。
イ草を作ったアクセサリーを作った。
日本中でたくさんの人が
イ草の魅力に気づいてくれた。
もっともっと、
やりたいことがある。
イ草とともに。
タナカノリコ・ムラカミキミ
(アーティスト/itiiti)
Creative:Keitaro Hamakado
Design:apuaroot
Photo:Yoshiko Otsuka
Movie:Haruki Anami
Model:Noriko Tanaka, Kimi Murakami
interview
―itiiti(イチイチ)さんは、アクセサリーを作られているとお聞きしました。
八代エリアのイ草を使ってアクセサリーを作っています。とても軽くて身につけやすいんですよ。
―お二人で創作されているのですね。
建築を学んでいた学生時代からの友人です。私たちが、モノをデザインする時、生み出す時に大切にしているのが「分解と集積」という工程です。この身につけるイ草も同じで、一度、イ草を刻んで細かく分解した後に、糸に通して粒を集合させてカタチづくっています。
―イ草との出会いを教えてください。
伯父がイ草農家で、小さな頃からイ草畑で遊んでいました。一本一本のイ草が身近に感じられる環境にいたからこそ、辿り着いたアクセサリーのカタチかなと思います。例えば伯父が畳屋さんだったとしたら、このプロダクトは生まれていなかったかなと思います。
―COCOSAは「自分らしさ」「等身大」がテーマです。お二人にとってこの言葉はどんな意味を持ちますか?
よくクリエイティブな現場で「アイディアが降ってきた」といった表現を聞くことがありますが、私たちはどちらかというと心が動く素材にとことん向き合う中で、「たどりつく」という表現に近いんです。「あがいて、足掻いて、辿り着く」というか。それが楽しかったりする「等身大」の姿だなと思うんです。
私たち共通の通過点である建築的な「点や線の集まり」だったり、音楽だったら「1拍1拍のリズムの繰り返し」だったり、あらゆるものの切り取り方だったり組み合わせだったり。染み付いた日々の細胞のようなものから辿り着いた今の私たちそのものを等身大だと感じますね。
―COCOSAをよく利用すると伺っております。
1Fにある「URBAN RESEARCH」の地域の魅力を発信する「JAPAN MADE PROJECT」は、熊本でつくられた良質な商品が取り揃えてあるので、県外へのお土産を探すときによく利用しています。
―これからやりたいことはありますか?
イ草は、熊本県を代表する作物であり、八代地方に広がるイ草畑の風景も熊本の財産です。地元熊本の素材を使い、熊本で制作し、県外で作品を通して熊本やイ草のことを話し、熊本自体にも興味を持ってもらえたらと思っています。
また、アクセサリーだけではなく、アートの分野での作品を増やして行きたいと思っています。暮らしの中でイ草を身近に感じられるオブジェや、公共の場所に置いてもらえるようなイ草のアート作品の制作を増やしていきたいです。
Video